小山「フジサイクルゲート」聖地目指し試験運営 - 東京新聞

試験運営が始まった「フジサイクルゲート」＝いずれも小山町で

　小山町がサイクリストをもてなす施設として整備したＪＲ駿河小山駅前の「フジサイクルゲート」が、完成から七カ月たった十月末にようやく試験運営を始めた。来年度からの本格運営に向けて、施設の有効な利活用を検証する。（佐野周平）

　東京五輪の自転車競技が町内で開催されることを受け、町は「サイクリストの聖地」を目指し、老朽化した観光案内所を改修。約五千万円を投じてシャワー室や更衣室、軽食を提供するための厨房（ちゅうぼう）を設けるなどし、三月に完成した。木造一部二階建てで、延べ床面積は百五十平方メートル。

　改修が終盤を迎えたころ、新型コロナウイルス禍で五輪延期が決まり、運営予定者が事業環境の変化を理由に撤退した。町は別の運営者を探したが見つからず、施設は閉館状態が続いた。町民からは早期開館を望む声が出ていた。

　このため町は、町観光協会に管理業務を委託することにした。協会職員が常駐する。

　シャワー室と更衣室は無料で利用でき、厨房を使っての軽食提供は準備中。将来的には電動アシスト付き自転車の有料レンタルも検討している。駿河小山駅からは明神峠に向かうバスが出ており、ハイキング客の来訪も見込んでいる。

　今月末まで町内各所で開催される催し「おやま秋のアートビレッジ」の会場にもなっており、自由に演奏できるストリートピアノも置かれている。

　観光協会の担当者は「サイクリストだけでなく、地元の人にも利用してもらえるような施設にしたい」と語る。

イベントの一環で、自由に演奏できる「ストリートピアノ」も置かれている

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